【初心者向け】Kubernetesの勉強方法・資格まで徹底解説

エンジニア

Kubernetes(クバネティス)は、コンテナ化されたアプリケーションを管理・運用するためのオープンソースプラットフォームです。

本記事では、初心者向けにKubernetesの勉強方法から資格の詳細について紹介します。

Kubernetesの基本概念については、以下の記事で紹介しています。

この記事を書いた人

新卒でIT業界に入社しエンジニア、転職を経てIT業界向けのキャリアアドバイザーを経験。現在はITコンサルタントとして日々精進。幅広い職種でIT業界に携わった経験を活かして、IT業界に関する情報を楽しくわかりやすくをモットーに発信中。

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  1. Kubernetesの資格(認定試験)
    1. Kubernetesの主要な資格一覧
    2. CKA(Certified Kubernetes Administrator)とは?
      1. CKAの対象者
      2. CKAの試験内容
    3. CKAD(Certified Kubernetes Application Developer)とは?
      1. CKADの対象者
      2. CKADの試験内容
    4. CKS(Certified Kubernetes Security Specialist)とは?
      1. CKSの対象者
      2. CKSの試験内容
    5. Kubernetes資格の取得方法(試験の申し込み手順)
      1. 受験手順
    6. Kubernetes資格の勉強方法
      1. 推奨学習リソース
      2. 実践練習
  2. Kubernetes初心者向けの学習方法
    1. Kubernetes初心者が学ぶべき基本概念
    2. Kubernetes初心者向けの学習ステップ
      1. ステップ1:Dockerの基礎を学ぶ
      2. ステップ2:ローカル環境でKubernetesを動かす
      3. ステップ3:Kubernetesの基本操作を学ぶ
      4. ステップ4:実践的なプロジェクトで学ぶ
    3. Kubernetes初心者向けのおすすめ学習リソース
      1. 公式ドキュメント & チュートリアル
      2. YouTube動画 & オンラインコース
      3. Kubernetes初心者向けの書籍
    4. Kubernetes初心者がつまずきやすいポイントと解決策
    5. Kubernetes初心者向けの学習のコツ
      1. とにかく手を動かして試す
      2. シンプルなプロジェクトから始める
      3. 調べる習慣をつける
  3. よくある質問(FAQ)
    1. Kubernetes資格に関するFAQ
      1. Kubernetesの資格(CKA, CKAD, CKS)のどれを取ればいいですか?
      2. Kubernetesの資格試験はどこで受けられますか?
      3. Kubernetes資格の試験勉強はどのようにすればいいですか?
  4. まとめ

Kubernetesの資格(認定試験)

Kubernetes-certification

Kubernetesのスキルを証明する手段として、公式の認定資格があります。

特に、Cloud Native Computing Foundation(CNCF)が提供するCKA(Certified Kubernetes Administrator)、CKAD(Certified Kubernetes Application Developer)が人気です。

本セクションでは、各資格の概要や難易度、勉強方法について解説します。


Kubernetesの主要な資格一覧

Kubernetesの資格には、主に以下の3種類があります。

資格名 対象者 内容 難易度
CKA(Certified Kubernetes Administrator) Kubernetesの管理者 クラスターのデプロイ、管理、トラブルシューティング ★★★★☆
CKAD(Certified Kubernetes Application Developer) Kubernetes上でアプリを開発するエンジニア Pod、Service、ConfigMap、Secrets、Helmなどのアプリ開発 ★★★☆☆
CKS(Certified Kubernetes Security Specialist) セキュリティ専門家 クラスターのセキュリティ設定や攻撃対策 ★★★★★

それぞれの試験は、実際のKubernetes環境でCLI(kubectl)を使って問題を解く実技試験となっています。


CKA(Certified Kubernetes Administrator)とは?

CKA は、Kubernetesクラスターの管理に関する知識とスキルを証明する資格です。

CKAの対象者

  • Kubernetesのクラスター運用・管理を担当するエンジニア
  • クラウドインフラやDevOpsエンジニア
  • Kubernetesの基本概念をしっかり学びたい人

CKAの試験内容

試験は、以下の5つのカテゴリで出題されます。

カテゴリ 配点割合
クラスターアーキテクチャとインストール 25%
ロギング・モニタリング・トラブルシューティング 15%
ネットワーク・ストレージ管理 20%
ワークロードとスケジューリング 20%
セキュリティ・アクセス管理 20%

試験時間は 2時間 で、実際のKubernetes環境で kubectl を使いながら問題を解く形式です。


CKAD(Certified Kubernetes Application Developer)とは?

CKAD は、Kubernetes上でアプリケーションを開発・デプロイするスキルを証明する資格です。

CKADの対象者

  • Kubernetes上でアプリを開発・運用するエンジニア
  • マイクロサービスアーキテクチャを活用した開発者
  • Kubernetesのリソース(Pod、ConfigMap、Serviceなど)を理解したい人

CKADの試験内容

試験は以下のようなカテゴリで出題されます。

カテゴリ 配点割合
コアコンセプト(Pod, Deployment, Serviceなど) 13%
コンフィギュレーションとセキュリティ管理 23%
マルチコンテナPod 10%
Observability(ログ・モニタリング) 18%
アプリケーションのライフサイクル管理 16%
ネットワークポリシー 10%
永続ストレージ 10%

試験時間は 2時間 で、実技形式となっています。


CKS(Certified Kubernetes Security Specialist)とは?

CKS は、Kubernetesのセキュリティに特化した資格で、セキュリティ対策やリスク管理を学びます。

CKSの対象者

  • Kubernetesのセキュリティを強化したいエンジニア
  • クラウドセキュリティやDevSecOpsに関心がある人
  • CKAに合格済みで、さらに専門知識を深めたい人

CKSの試験内容

以下のようなセキュリティ分野の問題が出題されます。

カテゴリ 配点割合
クラスターの設定とセキュリティ 20%
システムのセキュリティ 15%
ネットワークセキュリティ 20%
アイデンティティとアクセス管理 15%
監視とロギング 15%
供給チェーンのセキュリティ 15%

CKSの試験時間は 2時間 で、より高度なセキュリティ対策を求められる内容となっています。


Kubernetes資格の取得方法(試験の申し込み手順)

Kubernetesの資格試験は、CNCF(Cloud Native Computing Foundation) が提供しており、オンラインで受験できます。

受験手順

1️⃣ CNCF公式サイトで受験登録

    • 公式サイト で試験を申し込む
    • 価格(2025年時点):
      • CKA:395ドル
      • CKAD:395ドル
      • CKS:395ドル
    • 受験バウチャー(クーポン)が発行される

2️⃣ 受験環境の準備

    • Webカメラ付きのPCが必要(監視付きオンライン試験のため)
    • LinuxまたはWindowsで受験可能
    • 事前に試験用の環境をセットアップすることが推奨

3️⃣ オンライン試験を受ける

    • 受験時間は2時間(オープンブック形式)
    • kubectl を使って実際にKubernetes環境を操作しながら解答

4️⃣ 合格後、デジタルバッジを取得

    • 合格すると、CNCFから公式のデジタルバッジが発行される
    • LinkedInや履歴書に記載可能

Kubernetes資格の勉強方法

資格試験の合格に向けて、以下の学習方法が有効です。

推奨学習リソース

  • 公式ドキュメントKubernetes公式
  • オンライン学習プラットフォーム
    • Udemy(実践的なKubernetesコース多数)
    • Linux Foundationの公式トレーニング
    • YouTubeのKubernetes学習動画

実践練習

  • MinikubeやKindを使って環境を構築し、実際にコマンドを試す
  • 模擬試験を受けて試験形式に慣れる
  • GitHubのKubernetesリポジトリで実例を学ぶ

Kubernetes初心者向けの学習方法

Kubernetes-study

Kubernetesは便利なツールですが、初心者にとっては学習のハードルが高いと感じることもあります。

本セクションでは、初心者が効率的にKubernetesを学ぶためのステップとおすすめの学習リソースを紹介します。


Kubernetes初心者が学ぶべき基本概念

まずは、Kubernetesの基本的な概念を理解することが重要です。以下の用語を押さえておきましょう。

用語 説明
Pod Kubernetesの最小単位で、コンテナを1つまたは複数含む
Node クラスター内でPodを実行するサーバー
Cluster 複数のNodeから構成されるKubernetes環境
Deployment Podの管理やスケーリングを行うリソース
Service Pod間や外部と通信するためのネットワーク定義
Ingress 外部からクラスター内のServiceへアクセスを制御する仕組み
ConfigMap / Secret アプリケーション設定情報を管理するリソース

これらの基本用語を理解することで、Kubernetesの全体像がつかめます。


Kubernetes初心者向けの学習ステップ

Kubernetesを効率的に学ぶためには、以下のステップを順番に進めるのがおすすめです。

ステップ1:Dockerの基礎を学ぶ

KubernetesはDockerなどのコンテナ技術の上に成り立っています。まずはDockerの基礎を学習しましょう。

  • Dockerのインストール
  • 基本的なDockerコマンド
    docker run -d nginx  # nginxコンテナを起動
    docker ps            # 実行中のコンテナを確認
    docker stop <CONTAINER_ID>  # コンテナの停止
    

ステップ2:ローカル環境でKubernetesを動かす

初心者がKubernetesを学ぶには、ローカル環境で手軽に試せるMinikubeKindを使うのが良いでしょう。

  • Minikubeを使ってKubernetesを起動
    minikube start
    kubectl get nodes
    
  • シンプルなPodをデプロイ
    kubectl run my-nginx --image=nginx
    kubectl get pods
    

ステップ3:Kubernetesの基本操作を学ぶ

基本的なリソース(Pod、Service、Deploymentなど)の使い方を学びます。

  • Deploymentの作成
    kubectl create deployment my-app --image=nginx
    
  • Serviceの作成
    kubectl expose deployment my-app --type=NodePort --port=80
    

ステップ4:実践的なプロジェクトで学ぶ

実際のアプリをデプロイしながら学ぶことで、Kubernetesの理解が深まります。

  • 公式チュートリアルを試すKubernetes公式チュートリアル
  • GitHubのKubernetesサンプルプロジェクトを活用
  • CI/CDパイプライン(GitHub ActionsやJenkins)と組み合わせてみる

Kubernetes初心者向けのおすすめ学習リソース

初心者がKubernetesを学ぶのに役立つサイトや書籍を紹介します。

公式ドキュメント & チュートリアル

YouTube動画 & オンラインコース

  • Udemy:「Kubernetes完全入門」(日本語で解説されている良質な講座あり)
  • YouTube:「Kubernetesの基本を30分で解説」(初心者向けの無料講義多数)
  • Linux Foundationのトレーニング(CNCF公式の学習コース)

Kubernetes初心者向けの書籍

  • 『Kubernetes完全ガイド』(入門から実践まで学べる)
  • 『Kubernetes初心者向けハンドブック』(基礎をしっかり学べる)
  • 『実践Kubernetes』(より高度な設定や運用について学べる)

Kubernetes初心者がつまずきやすいポイントと解決策

初心者がKubernetesを学ぶ際につまずきやすいポイントをまとめ、それぞれの解決策を紹介します。

つまずきポイント 解決策
コマンドが多くて覚えられない まずは kubectl run, get, describe, delete など基本コマンドから練習する
kubectl のエラーが発生する kubectl get pods -A で状態を確認し、kubectl describe で詳細を見る
クラスターの概念が難しい MinikubeやKindを使い、実際に触りながら理解する
Podが起動しない kubectl logs <pod名> でログを確認し、エラーの原因を調査
ServiceとIngressの違いが分からない ServiceはPod間通信、Ingressは外部からのアクセス制御と理解する

Kubernetes初心者向けの学習のコツ

とにかく手を動かして試す

  • 理論だけでは理解が難しいので、実際にKubernetes環境を構築しながら学ぶ
  • MinikubeやKindを使って、試しにコンテナを動かしてみる

シンプルなプロジェクトから始める

  • いきなり難しいことをしようとせず、まずは簡単なNginxのデプロイなどから始める
  • サンプルプロジェクトを真似して作成するのも効果的

調べる習慣をつける

  • Kubernetesのエラーが出たら、まずは公式ドキュメントGitHubのIssueで調べる
  • kubectl explain コマンドを活用してリソースの詳細を確認する

よくある質問(FAQ)

Kubernetesに関するよくある質問とその回答をまとめました。


Kubernetes資格に関するFAQ

Kubernetesの資格(CKA, CKAD, CKS)のどれを取ればいいですか?

📌 A.目的に応じて選びましょう。

資格 対象者 目的
CKA(Certified Kubernetes Administrator) クラスター管理者向け クラスターの構築・運用
CKAD(Certified Kubernetes Application Developer) アプリ開発者向け Kubernetes上でアプリ開発
CKS(Certified Kubernetes Security Specialist) セキュリティ専門家向け クラスタのセキュリティ対策

Kubernetesの資格試験はどこで受けられますか?

📌 A. CNCF(Cloud Native Computing Foundation)の公式サイトから申し込み、オンライン試験として受験できます。
受験申し込み:公式サイト

Kubernetes資格の試験勉強はどのようにすればいいですか?

📌 A. 以下の方法がおすすめです。

  • 公式ドキュメントを読むKubernetes公式サイト
  • 模擬試験を解く(UdemyやKiller.shの模擬試験)
  • 実際にKubernetes環境を構築し、試験範囲の操作を練習する

まとめ

本記事では、Kubernetesの資格、勉強方法について解説しました。

Kubernetesを活用することで、クラウド環境でのアプリ運用が大幅に効率化されます。

まずはローカル環境で触れてみることから始めてみましょう!

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